小西農園

【双海育ちの陽だまり娘】

小西農園　小西千鶴子さん、伊予市双海町地域おこし協力隊　渡部正輝さん

「まずは食べてみて」と渡されたみかんは、甘さがぎゅっと詰まっていました。皮が薄くてまるでオレンジジュースの粒を食べたようです。このみかんの名前は「陽だまり娘」。伊予市双海町の小西農園さんで、子ども以上の愛情をかけて育てられました。

「ハウスミカンは赤ちゃんくらい繊細なんです」と小西農園の小西千鶴子さんは言います。皮が薄いため、雨に濡れてしまうと翌日にはそこから傷んでしまうこともあり、気を遣うそうです。
小西農園では紅マドンナとハウスみかんを中心に栽培しています。出荷するまでには、一般よりも多い、3回の摘果を行っているそうです。

そうした作業を経て、収穫できたみかんは、出荷前に、傷の有無や大きさを注意深く見ます。農協に出荷するためには、少しの傷でも価値が下がるので見逃すことはできません。そのため、商品と変わらない味なのに、出荷できない果実が現れます。

ここに目を付けたのが、伊予市双海町の地域おこし協力隊の渡部正輝さんです。「商品とほとんど変わらないのにちょっとの傷で商品価値が下がるのってもったいないと思ったんです。何かに使えないかなあと思って」（渡部さん）。お城下マルシェに出店を決めた理由は「味は美味しくても処分されるものがあることを知ってもらいたかった」とのこと。最初に渡された果実もその中の一つ。とっても甘いのに処分される運命にありました。もったいないと思いませんか？

本当のところはどうなのか、ぜひ、味わってみてください。「ハウスみかんはひやして食べるのがおいしいんです」と小西さん。ミカン農家さんおすすめの食べ方もぜひ、「陽だまり娘」で試してみてください。